بيت / ファンタジー / 悪魔祓い(デビルブレイカー) / 第8話 神級魔導士と悪魔祓い③

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第8話 神級魔導士と悪魔祓い③

مؤلف: アイさん
last update تاريخ النشر: 2025-12-19 11:53:49

血だらけの悪魔に対してカイルは1つも攻撃を喰らっていないため、無傷だった。

そして、悪魔はあることを思い出した。

「お…思い出したぞ!お前は、イフリークの守護神だな?」

「……」

カイルは返事を返すことなく、コクっと頷いた。

「まさか、神級魔導師が相手とは。だが、このPDO(プロジェクト・デビル・オペレーター)の俺が負けるなどありえない!」

そしてPDOは地面に手を置くと周りに地割れが起こった。

カイルとミーナはあまりの揺れに体制を崩しそうになった。

「お前の魔法は影だ!その影を無くしてやればお前は何もでき…」

すると悪魔の背後から別の影が発生した。

そしてその影から一本の細長い棘がPDOの体を貫いた。

「グハァッ!こっ、これは初級魔法だと?」

地割れがやむとカイルは再び領域を作った。

今度の領域は直径30m程あり、離れていたPDOもその圏内に入ってしまった。

カイルは2つの長剣をクロスに振るとPDOの体はクロス状に切り傷が入った。

「俺はあいにく、影の魔法は全て扱えるんでね。お前のその子供が使いそうな地属性魔法は何の妨げにもならねーんだよ。」

「くっ…そぉ…ふざけやがって!」

悪魔は紫色の塊を目の前に発生させた。

しかも、今度は今まで出してきた中でも最大級の大きさで直径50mほどあった。

「仕方がねえ、先にこの町を破壊してやる。そしたら俺も死ぬがお前らは確実に死ぬぜ!」

そしてPDOはその巨大な紫色の塊を手で押すと遥か上空に打ち上げた。

上空で直径100kmくらいまで広がるとそのまま地上に落ちてきた。

「まずいぞ!あれをこの国が受けたら本当に全員死んでしまうぞ!」

騎士達や町の人々は上空にある塊を見て混乱していた。

しかし、カイルだけは落ち着いていた。

そして呪文を唱え始めた。

「表裏に通づる闇の門よ、神に赴け!」

するとカイルの影の領域が更に黒さと範囲を増し、そこから巨大な影の手が発生した。

その影の手は紫色の塊を掴むと一緒に影の世界へ引きずり込んだ。

影によって魔力の塊は消えてしまい、騎士達は驚いていた。

「すごい…あのでっかい魔力の塊を消してしまった!」

「あぁ、あの人のあの魔法はいったいどうなってるんだ?知ってるか?」

1人の騎士が質問すると隣にいた騎士が説明した。

「俺が聞いた話だと、俺たちが使う魔法は普通魔力を消費して魔法を発動するというのは基本だ。だが、団長の魔力は消費する事はなく、今みたいに膨大な魔力を使っても息一つ切らさない。」

「えっ!?消費せずに魔法使えるのか!?」

「それが影の神級魔法の特徴らしい。あの影があるが故に団長は歴代最強の騎士団団長と謳われているんだ。そこらの悪魔や悪魔祓いじゃまず団長を倒す事は無理だろう。」

その騎士が言う通り、カイルの身体は無傷で疲れている様子はなかった。

一方PDOはさっきの魔力を放ったせいもあり、既に瀕死状態だった。

「どうした。もう終わりか?」

「ぐっ…ここまで力の差があったのか…」

PDOは膝を着き、悔しさで地面を叩いてた。

「そろそろケリをつけてやる。ミーナさん、俺の部下達の方に行きなさい。」

「え、出ても大丈夫なの?」

「少しだけなら大丈夫だ。すぐに済ませるから。」

カイルがそう言うとミーナは騎士達の所へ移動した。

再びPDOの方へ目線を変えると影がカイルの剣を黒く変色させた。

「さあ、次でお前を一発で仕留めてやるよ。覚悟しろ。」

そう言ってカイルはPDOの近くまで歩み寄った。

「これでおわー」

その瞬間、カイルの視界が一瞬で暗くなった。

「なっ!なんだ…目の前が見えないぞ!」

カイルはいつの間にか真っ暗な空間に立っていて目の前にはPDOがいなかった。

「ここはいったい…どこだ!あの悪魔はどこ行った!」

いくら叫んでも自分の声が返ってくるだけだった。

この謎の空間を作ったのはPDOだった。

この空間は外から見ると黒い球体の形をしていて、カイルはそこに閉じ込められていたのだ。

カイルを閉じ込めたPDOはニヤリと笑い、ミーナと騎士達がいる方向を向いた。

「ふふふ…俺が人間ごときにやられるわけねーだろ?これでお前らは確実に死ぬ。」

PDOはさっきよりも魔力を上げるとあたり一面に衝撃が発生し、ヒビの入った周りの建物が更に崩れていった。

「なんて魔力だ!…それよりも団長だ!団長をどうやって閉じ込めたんだ!」

さっきまで優勢だったカイルがあっけなく閉じ込められたのには理由があった。

その理由はとても単純だった。

「簡単な事だ。真っ暗闇で影が出せると思うか?常識的に考えたら一発でわかるだろ?馬鹿め。こいつは影に頼りすぎたようだな。」

するとPDOはカイルが入った黒い球体を空中に浮かばせた。

そして黒い球体の周りから黒雲が発生し、黒い球体を輪っか状に囲んだ。

「消えろ!イカズチと共に!」

そして黒雲から青白い雷が発生し、黒い球体を襲った。

球体の中にいるカイルはその雷によって悲鳴をあげていた。

「ガァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」

「あははは!!この球体に魔法を与える事で中にいるこいつはその魔法を食らう事になるんだよ!」

「だ、団長!!!!…おのれ!許さないぞ!!」

騎士達はPDOの雷魔法を止めようとPDOに斬りかかるがPDOは軽く息を吹きかけただけで竜巻が起こり、騎士達は飛ばされていく。

「おいおい、いーのかよ?こいつあと5分もすれば死んでしまうぞ?…っいて!」

後ろから石をぶつけられたPDO。

その投げた人物はミーナだった。

「おい、お嬢ちゃん。死にたいのか?」

顔は笑っているが目は本気で殺す気でいるPDO。

しかし、そんな目に対してミーナは言った。

「あなた達って、どうして人間をこうまでして苦しめるの?」

「は?」

「あなた達悪魔は、どうして罪のない人たちをここまでして苦しめるのかって聞いてるのよ!」

そしてそれと同時に持っていた石をPDOに投げた。

しかし、その投げた瞬間にミーナの目の前に移動し腕を振り上げたところで止めた。

「そんなもん…人間を殺して食う!人間は俺たちからすれば食料に過ぎないからだ!だからてめえも俺ら悪魔に食い殺されろ!!」

そして腕を振り下ろそうとした。

しかし、その瞬間。ミーナの体の周りから強烈な光が発生した。

その光で一瞬目がくらんだPDO。振り下ろそうとした手で目を押さえた。

「なんだ…今の光は?」

PDOは光が消えてもミーナに変化は見られず、不思議に思った。

何が起こったかも気づいていないミーナは構わずに口を開いた。

「あなた達悪魔のせいで…親友だった人、親だった人、学校の仲間、みんなそれぞれの関係があってそれぞれ楽しい生活があるのよ!そんな大切な存在を壊すあなた達を、私は許さない!」

ミーナが言い終えると悪魔は顔に血管を浮かばせながらミーナに歩み寄り。

「はぁ?大切な存在だと?俺たち悪魔はなぁ、その大切な存在をぶっ壊すだけで最高に欲求が満たされるんだよ!何が楽しい生活だ!人間は俺たちの腹を満たせればそれで良いんだよ!」

そして再び腕を振り上げると、ミーナの顔にめがけて一気に振り下ろそうとした。

ゴキッ…

その場に一瞬鈍い音が鳴った。

それはミーナから聞こえた音ではなく、PDOから聞こえた音だった。

「グァァァァアアア!!!!腕ガァァァァ!!」

PDOはどういう訳か、腕が逆方向に捻れた状態になっていた。

「グァ…ァァ…貴様!一体何をした!」

「何もしてないわ!自分で腕をそこまで持ってったんでしょ?」

「違う!確かに当たった…当たったはずだ!」

PDOが言うように腕は確かにミーナに当たっていたのだ。

しかし、2人とも気づいていなかったがこの時にすでにある出来事が起こっていた。

それは無意識に発動したミーナのバリヤーの様なものがPDOの腕に当たった途端反射し、その反射の威力が強すぎた為腕が後ろ向きに360°捻れてしまったのだった。

「まさか、この女が魔法を使えるとは…だが、これは何の魔法だ…衝撃系の魔法では俺の腕をここまでは…」

「それは、こいつの中に眠ってる魔力が特別だからだ。」

すると突然何処からか声が聞こえてきた。

「だ、誰だ!今の声はー」

その瞬間、捻れた腕が地面に落ちた。

あまりの速さに痛みがなかったPDO。しかし、次の瞬間強烈な痛みが襲った。

「ぐっ…グァァァァアアア!!!!」

「え、何!?何が起こってるのよ!」

ミーナも何が起こったのか分からず、混乱していたが次の瞬間ハッと気づいた。

「もしかして…この感じは…。」

PDOの背後に空間の裂け目が発生し、その中から黒いローブを身に纏った赤髪の男が現れた。

「グレン!!」

「何っ!まさか紅の悪魔祓いか!」

PDOは思い出した。こいつが今回の目的である事を。

「随分と派手に暴れてたみたいだな。悪魔…いや、悪魔の実験体。PDO(プロジェクト・デビル・オペレーター)」

「プロジェクト・おぺれーた?」

「なぜ俺の事を…」

その瞬間、PDOの体が一瞬で切り刻まれそしてカイルが閉じ込められている黒い球体まで破壊された。

「ばっ、馬鹿な!たった一瞬で…」

「お前、隙だらけだな。こんなのが本当に悪魔が改造したやつなのか?おい、ミーナ。あの黒い球体に入ってた男を助け出せ。こいつは俺がやる!」

そう言ってグレンは黒い炎を体に纏った。

「黒い…炎だと?」

「そうだ。これはお前らを狩る為の炎だ。」

そう言ってグレンは拳に炎を纏い、PDOの顔面に拳を入れた。

拳が顔に衝突すると小さな魔法陣が魔法陣が発動し、炎の威力が上がるとPDOは勢い良く燃えながら吹っ飛んだ。

「アアアア!!!あぢい!あぢいよぉ!!」

暑さと痛さでのたうちまわるPDO。そんな事は御構い無しにグレンは魔法を唱えた。

「地獄に燃える黒炎、燃やし尽くせ!」

そう唱えるとPDOの体に燃えている黒炎が更に炎圧を増し、勢い良く燃えた。

「グァァァァアアア!!!…これが、悪魔殺しの炎か…なるほど、この炎のせいで他の悪魔どもはやられるのか。」

するとPDOは魔法で体に燃えてる黒炎を体内に取り込んだ。

「なんだ…俺の炎を取り込みやがった!」

「はぁ、はぁ、…俺を誰だと思ってる。改造悪魔のPDO、ベガ様だ!今の炎を取り込んだことで俺の体は炎に耐性ができた。お前の炎はもはや何の役にも…」

シュシュンッーーーッ

光の速さでベガを切り刻み、切り刻んだあとグレンは回し蹴りでベガを吹っ飛ばした。

「がはぁっ!馬鹿な!今のは炎じゃ…」

「今のは光属性の最上級魔法だ。そしてこれが雷の最上級だ!」

するとグレンの指先から一筋の雷がベガの体を貫通させた。

「そんな…馬鹿な…人間が複数の属性を…」

そしてそのまま、ベガの息が絶えた。

「意外とあっけなかったな…PDO。注意する必要は無かったみたいだな、リフェル。」

グレンはリフェルと呼ぶと、体の中にいる悪魔がそれに返事した。

(いや、どうだかね。まだ油断は出来ねえぞ。)

その声に気付いたミーナがリフェルに声をかけた。

「え?今の声はもしかしてこの前の…」

(よぉ、久しぶりだな。)

グレンはリフェルとミーナが会話をしている事に驚いたのか自分の胸に向かって言った。

「おい、お前まさかあいつと対話したのか?」

(ああ?別にいーだろが。どっちにしろこいつとは一緒に旅する仲間じゃねーか?)

「どの口が言ってやがる。人間を玩具とか言ってる奴がそんな事思うわけないだろ。」

(あっ、バレたか。あはははは!!)

まるで独り言の様に見えるが明らかにグレンとは違う存在と喋っているとミーナは分かっている。

しかし、この光景を初めて見る者は不思議でしかなかった。

さっきまで気絶していたカイルは場の状況を理解しようとしていた。

「これは…あの悪魔がやられている?…ん?…あの子の目の前にいるのはもしかして噂の…だが、何を独りで言ってるんだ?」

グレンの中にいる悪魔に気づいていないカイルは不思議そうに見るしかなかった。

カイルが目を覚ました事に気付いたミーナはカイルに声をかけた。

「あ、カイル君目を覚ましたみたいだね。」

「あいつが、騎士団の団長。イフリークの守護神か。」

グレンはカイルを見た瞬間、そいつが団長だという事を直感だけで判断した。

「そういう君は12騎士長が言ってた紅の悪魔祓いか。見る限りかなり出来そうだね。」

そう言ってカイルは両手に持っている剣を握りしめた。

「前からちょっと君の力を試したかったんだぁ…いいよね?」

「えぇ!?急に戦うの!それは流石にちょっとやめたほうが…」

カイルは戦う気満々の目でグレンを見つめ、それを止めようとするミーナ。

しかし、グレンはそれに対して。

「それは、俺に対して喧嘩をふっかけてると受け取っていいのか?」

「どう捉えても構わないです。ただ、悪魔祓いと呼ばれる君の実力を知りたいだけですよ。」

「…いいだろう。お前のその自信は魔力で大体分かる。受けて立とー」

承諾した瞬間、2人の剣が衝突し金属音が辺りに響き渡った。

その金属音と同時に2人の魔力がぶつかる事で爆風が発生した。

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